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[1233]長期優良住宅(仕様)

質問者:tai / 最新の回答・ご意見者:tai / 回答・ご意見数:1件
カテゴリ:性能 / 2011年01月13日 23:05

昨年10月に建築条件付の土地を購入し、一戸建てを建築しました。
その際に、フラット35S・エコポイント・減税制度などがあったので長期優良住宅で建設してください、とお願いすると、担当の営業担当者は長期優良住宅を建てるには、追加料金の70万円が必要ですと言ったので、その額を支払いました。
ところが、建設途中で営業担当者が、『長期優良住宅で認定を受けると、その後の維持保全管理などが煩わしく、ちょっとしたことでも修繕しないといけないので、かなり出費がかさむので、申請はせずにおきましょう。』と言われました。
実際、市役所に相談すると、『それなりには維持管理費が必要になるようです』と教えていただいたので、営業担当の言うとおりにしました。
営業が言うには、『長期優良住宅仕様で作っています』ということなのですが、先日、
『 〔適新工第5号書式〕 竣工現場申請書・適合証明申請書(新築住宅) (フラット35、財形住宅) 』という書類と、
『 〔適新工第7号書式〕 竣工現場検査に関する通知書・適合証明書(新築住宅)〔融資を実施するための確認書〕 (フラット35、財形住宅) 』という書類と
『フラット35 適合証明に関する検査概要書』という書類を
不動産会社から渡されて中身を確認すると、省エネルギー性能が等級4であるだけで、耐震性や耐久性などについては全く何もありませんでした。
長期優良住宅仕様というのは、そういう物なんでしょうか?
追加で70万払っただけでは、省エネ性能のみで、
耐震性や耐久性のある住宅は建てれないのでしょうか?
説明がわかりにくくて申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

これまでの回答・ご意見数1

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年01月14日 01:42

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

長期優良住宅の普及に微力ながら努力している身としては、腹立たしいと言うか、悔しいというか、悲しい気持ちです。

長期優良住宅にすると、確かに構造計算費用とか、建物にかかり増しになる費用がありますので、70万円というのは、その費用と考えれば、おかしな話ではありません。

ただ、、、明白に「嘘」(営業マンの勘違いだと思いたいのですが・・)があります。

確かに長期優良住宅を申請する場合、「維持管理計画書」という書面を添付する必要があります。ただ、これは、今後30年間の維持管理にかかる費用や時期などを、施工者がちゃんとお客様に提示、説明しようよね・・・という主旨のもので、建て主が必ずいくらかの費用負担すべきものではありません。「煩わしい」のは施工者(設計者)であって、建て主に何か負担を義務付けするものではありません。
無論、何年か後に、何か不都合があれば、それは建て主が負担して直す場合も当然あります。多分、行政はそのあたりを「不親切にわかりにくく」アドバイスしてくれたのだと思います。維持管理計画書は「ちょっとしたことでも修繕しないといけない」建築主の義務ではありません。

私もいろいろな工務店さんの長期優良住宅に関わるサポートをしていますが、確かに、「維持管理計画書」は書類として少々めんどくさいですし、保存される書類なので、「施工者から建て主に対してのメンテ契約書」という性質があります。その点が、施工者にとって「煩わしい」のであって、重ねて言いますが、建て主に何か負担を義務付けるものではありません。

>建設途中で営業担当者が・・申請はせずにおきましょう

長期優良住宅は行政から「認定書」が出なければ着工不可です。建築途中で、申請はせずにおきましょう、、って(--、、、何を寝ぼけた事を言っているか。。。(-へ-#_凸
着工している時点で、既に長期優良住宅認定は申請しても取れません。

最初から、長期優良住宅など取るつもりが無かったか、着工してから今更取れないと気がついたのか、、、、腹立たしい限りです。工事中に気がついたのなら、スイマセン迂闊でした、、という事で錯誤ですから、その点はある意味許せるのですが、それにしても「工事中」に「申請はせずにおきましょう」というのは全くおかしな話です。ビジネスクラスのお金を取っておいて、飛行機が離陸してからビジネスじゃなく、エコノミーにしておきましょう。。。と言うのと同じです。ビジネスを予約し忘れました、、じゃないんですよね・・・訳が判りません。この点は不誠実極まりないと思います。残念です。

ご提示いただいた書類は、単にフラット35のいくつかある技術条件のうち、「省エネ性能」という条件をクリアさせました。という事であり、極論すれば、長期優良住宅とはなんの関係もありません。エコポイントの条件と同じですので、「エコポイント」を取る為には「おのずと」省エネ等級を取得せざるを得なかったと考えるのが普通でしょう。

ご賢察の通り、長期優良住宅を取るためには省エネ性能、耐震性能、前期の維持管理計画その他全部で9つの技術条件を「全て」クリアさせる必要があります。

今回、着工した時点で既に長期優良住宅の認定は「制度的に」取れなかった訳ですが、いづれにしても、申請してはいない訳ですから、第三者のチェックは入っていません。「長期優良住宅並みの仕様」になっているかどうかは、はなはだ疑わしいと思います。

>追加で70万払っただけでは、省エネ性能のみで、
耐震性や耐久性のある住宅は建てれないのでしょうか?

少々、私も感情的になっており、ここまで踏み込んでこの場で申し上げていいのかどうか、判りませんが、、
普通に考えて住宅規模にもよりますが「70万円【も】お支払いになったのであれば、充分長期優良住宅は建てられます」

逆に長期優良住宅にする事により、条件によっては国交省から100〜120万円の補助(現金キャッシュバック)も受けられた可能性もあります。
多分、エコポイントだと30万円の商品券などか、あるいは、それも施工者に「即時交換」と称し追加工事分として吸い上げられてしまったか・・・(--

なんとも、、、残念です。

私はこのような技術的なお話しかできませんが、
どなたか、、施工者のお立場で、ご意見ご感想いただけますか?






myph

tai

所在地:大阪府
2011年01月15日 00:05

さっそくのご回答ありがとうございます。
大変詳しく、素人の私にも理とても解しやすい説明で、勉強になりました。
さっそく不動産会社に問い合わせて、相談してみます。
忙しい中、たいへん貴重なご意見をいただき感謝しております。
本当にありがとうございました。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

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