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[1392]壁と壁、壁と天井の隙間

質問者:くみ / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:7件
カテゴリ:構造・建材 / 2011年02月04日 01:36

写真のような亀裂、隙間が家の各所で見られますが、ハウスメーカーの回答は壁紙(クロス)の収縮です。亀裂は壁と壁、壁と天井の接合部だけに起きています。

ただし、私はこう考えます。
なぜ、壁と壁、壁と天井の接合部分の壁紙だけが収縮して数mmもの
隙間が出来、壁紙と壁紙の間は収縮しても隙間があかないのでしょうか?

天井や長い壁には壁紙が何枚もたくさん、張られておりますが、
そこには0.1mm程度の隙間も見受けられません。
ぴったり綺麗で隙間が無く、どこが壁紙の切れ目なのかわからないほどです。壁紙と壁紙の接合部分には収縮した様子は全くありません。

壁と壁との隙間は大きな箇所で約2〜3mm程度もあります。
その場所に張られた1枚の壁紙に注目して考えますと、
一辺だけが収縮し、そのほかの三辺は収縮していないことになります。


それは理論的に、物理的にとても考えにくい。というより、あり得ないと
思っております。私の考えが間違っておりますか?メーカーの説明と
言い分は論理的ですか?

下記は住宅メーカーの回答です。


> 壁の隙間ですが原因はクロス(壁紙)の収縮によるものです。
>
> 部屋の壁の隅(入り隅部分)や天井に取付してある見切り材の部分は
> クロスとクロスをつなぎ合わせている部分になっております。
>
> ○○様邸は非常に気密性が高いということ、全館空調を入れて
> いただいておりますので快適にお住まいいただけているとは思いますが
> 気密性のよい暖かい空間ではクロスが縮む傾向にあります。
>
> 全館空調は家全体が一定の温度になって非常に快適ではあるのですが
> その分、今の季節ですと常に家中が暖かい状態になっていますので
> 余計に縮みやすくなってしまいます。
>
> 他の建物では出なかったというのは気密性の部分と、空調による
> 部分が大きいと考えます。


画像 »



これまでの回答・ご意見数7

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年02月04日 09:07

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

(^m^;;;;;

いやはや、、、、どちらのメーカー担当者か判りませんが、こんな論法もあるのですねぇ・・・ある意味、感心してしまいました。(笑)

「くみ」さんの疑問は正しいです。3枚目の写真は、「木」の部分まで口が開いています。。決して、クロスの素材自体の収縮だけではありません。

多分、施工の立場の方々が、思いっきり突っ込んでくれるでしょう。竹沢さん、福地さん、、、宜しくお願いします。。
myph

竹沢 正弘

瀬尾建設工業 株式会社
2011年02月04日 11:51

所在地:北海道羊蹄山の麓・倶知安町
URL:http://www.seo-ken.co.jp/
PR:「ウデより口が立つ」もので…

 まず、何を問題とされているのでしょうか?

 隙間・・・を言うのであれば、「家は生きていますし、動いています。隙間は出来ます。」
 問題は、これをどう補修するか?だと思います。

 隙間の原因・・・というのであれば、いろいろな表現はあると思いますが、
住宅メーカーの表現も「あり」な部分もあります。
 壁のコーナーは、「石膏ボード」など、壁下地の継ぎ目です。隙間は出来ます。時間がたてば。
 天井との取り合いも、同じように隙間は出来ます。時間と共に。

 隙間が出来づらくするために、「木材」を乾燥材を使用したり、継ぎ目の見切り部材を工夫したり、試行錯誤はしているのですが、万全にしているようでも、やっぱり時間には勝てません。
 それが、半年なり、一年なりの「定期点検」と言われるものの一項目です。

 クロス同士の隙間は滅多に起きません。(時間の経過により、多少は?)
クロス同士は、一枚の面の上で全面で貼り付いています。これが空くまでには、
相当な力と、時間、原因要素が必要です。

 「くみ」様のお宅は、「乾燥材」の使用がされているのでしょうか?
機械乾燥の状態(新築時)からでも、さらに感想が進みます。
乾燥材を使用していないと、さらに乾燥収縮なり、乾燥に伴う変形が大きく進みます。
 下地のボードはそれに伴い、「変形」して、クロスの隙間が大きくなるということになります。

 失礼な言動を容赦していただければ、
極度に「気にしている」ことが無いとすれば、
「乾燥材の不使用」による変形が大きい・・・ということだと思います。

 構造的に問題があるか否かは、この時点では確認出来ません。
その心配が無いようであれば、あとは、「補修」の範ちゅうで対応する事例であろうと考えます。


 
 
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年02月04日 16:51

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
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中途半端な書き方をして、ごめんなさい。

原因は、写真を見る限り、くみさんご賢察の通り、クロスの収縮、、ましてや、温度による収縮では無いと思います。過剰な心配をされると困るのですが、竹沢さんの推察の通り、私も「建物の木材が収縮」したのが原因のほとんどだと思いますよ。木が収縮するのは、木が木である限り避けようがありません。また、それがどこに症状として発生するかも判りません。
木の収縮を補修するのは無理ですが、クロスの裂けは竹沢さんのおっしゃる通り、どのようにでも補修は可能です。

私がたまげたのは、多少、住宅に関わっていれば、当然、理解しているはずの事を、多分メールで(文言として証拠に残る)、「クロスの温度収縮」と言い切ってしまう、、、なんと言いますか、、、ビックリしました(^^;;;

ただの間違い・勘違いだとしたら、よほど経験の浅い担当者と思いますし、悪意があって誤魔化そうとしているのなら、これは余程くみさんをなめてかかっているとしか思えません。文言に残すくらいですから、前者だとは思いますが・・・

多分、そのあたりの判断がつかないところに、くみさんの「困惑」があるのだと感じました。


myph

福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2011年02月05日 12:02

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
PR:「家は創り上げ、育て続ける…

本件は、栃木さん、竹沢さんの回答で云い尽くしていると思われます。

本件の写真を見ると構成部位の突き合わせ部分の隙間です。
これは明らかに仕上材(クロス)の問題なのでなく、仕上材下地(石膏ボードなど)を受ける構造木材の動きから生ずる現象です。

つまり、天井部材と突き合わせる壁部材、或いは壁面に直角に突き合う壁部材は、同じ木材でも集成材であったり無垢材であったりなど、異なる構造木材で出来ております。
この構造木材の収縮係数(集成材の場合は線膨張係数と云う)は大きく異なる事があります。
強度的な構造的欠損の問題ではありません。

このような突き付け部の隙間はかなりの頻度で起きております。
これを「クロスの収縮」などと説明する事こそが問題です。
要因は「構造部材の収縮」であり、隙間が生じたら粛々と補修する事です。
二冬も過ごすと完全に定着してそれ以上になりません。
業者さんには丁寧な補修を「丁寧」に要請すべきです。
myph

竹沢 正弘

瀬尾建設工業 株式会社
2011年02月05日 14:31

所在地:北海道羊蹄山の麓・倶知安町
URL:http://www.seo-ken.co.jp/
PR:「ウデより口が立つ」もので…

栃木さん・・・・すみません。ちょっと、目の付け所が違っていたようですね?

 クロスの収縮が、「温度」で、このような状態で起きることは、ありません。
その通りです。(極端な温度差で、素材自体の伸び縮みが、「無い」と言うのも、また嘘になりますけどね?)
 
 うちの会社にも居ましたが、「営業職」の中には「現場が、ホントにわからない!箸にも棒にもかからない!」というのは、います。
 現場の人間に、居ないとは言いませんが、(偏屈なのはいますけどね?私みたいに)
それでは、通用しませんので、知らざるを得ない。

 正直なところは、現場を知らなくても、「家」は売れるのです。
なまじ知ってるために、苦労することもありますし、
そんな営業の「不勉強」や「半可通」が、言わせたことばでしょうか?
やさしく、「ふ〜〜〜〜ん?!縮んだんだ?」と、鼻で言ってやりましょうか?
って、十分 やさしくない対応ですけど。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年02月07日 11:18

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

ツーバイも含めた木造住宅の名誉のために、、少々、言い訳。

確かに「木の収縮」だけをとらまえると、鉄骨には「木」が無いのですから、「収縮」もありません。。でも、鉄骨、RCも弱点は多々あります。
100%の奥さん、旦那さんがいないように、それぞれ一長一短、、アバタもエクボ、、、という事です。

総合的に判断してくださいね。。(^m^)/

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者
myph

クラビア

所在地:新潟県
2011年02月05日 22:29

URL:
家づくりの想い:人に優しい家・ふところに優

既に解答は出尽くしているようですが,気づいたことを一言。
住宅メーカーの色々な営業マンと話していて気づいたのですが意外に,異業種からの転職が多いようですね。
大学でも建築とは無関係な勉強をしている人が多かったようです。
もちろん建築科を出た人もいましたが,営業マンとしては,かえって転職組の方が成績がいいという面があるみたいです。
住宅の本質が分かってくると,目に見えないところに力を入れたくなって,顧客の要望とズレが生じることがあるのかもしれません。
家のことはあまり知らない,普通の娘さんやオバサンが主婦目線で多くの注文を取っているという工務店も実際にありました。
このような場合,トラブルが発生するとトンチンカンな解答をするのもやむを得ないような気もします。
くみさんのお宅の写真を見て感じたのですが,断熱,気密はかなり良い住宅ではないでしょうか。
住環境は昔の家と比べて,随分良くなったと感じておられませんか。
この場合,どうしても,屋内は乾燥気味になって,木製品が収縮するのはいたしかたない面はあるものです。
拙宅でも,無垢材の輸入建具を使っていますが,リビングのドアなどは,冬は乾燥して,ラチェットが全くきかなくなる位です。
恐らく1センチ近く縮んでいるのではないかと思います。
ここで,住宅に取って,本当に大切なのは断熱とか気密とか換気の部分であって,多少,木材が縮んでも,あまり気にしない方がいいような気がするのですが。
隙間が気になれば,シーリングかコーキングで埋めれば済むことですし。
角をためて牛を殺すということわざは,とても意味深い言葉だと思います。

myph

くみ

所在地:東京都
2011年02月06日 22:06

回答を寄せていただいた皆様へ

早速、大勢の皆様から回答いただき、驚いております。本当にありがとうございました。かなり頭の中での考えがいろいろ渦巻く中(血が上った状態で)、書いてしまった私のわかりにくい質問にもかかわらず、適切なお答えを頂き、感謝いたします。

まさに、皆さんのおっしゃっている通り、「壁紙」はちがうでしょ?という思いがあり、木が収縮するなら、木が収縮したと、説明がほしいと思っていて、そこに、困惑を覚えていたのは確かです。

また、前回住んでいた家は、7年前に新築で購入した○○○マンで有名な○○○ハウスで、機密性もかなりあり、真冬でも2階の南側の部屋は暑くて窓を開けて冷たい空気を入れるほどでした。でも、このような木の収縮による壁の隙間は6年間住んでも全く出来ませんでした。それは構造が鉄骨だったせいと考えて良いのでしょうか?

以前の家がそんな状況だったため、たった2ヶ月でこれだけ木造住宅の木が収縮するのは正直、予想外だったのです。木造住宅(外壁部分2×6工法)と、鉄骨住宅はこれほどまでに違うもの、、、のなのですね?


今回のハウスメーカーもトップメーカーではないにせよ、そこそこ規模の大きなメーカーですし、信頼したい気持ちと、それが揺るぎそうな気持ちとどうしたらよいのか、わからなくなっていました。

我が家は樹脂サッシを使用し、機密性・断熱性が良い住宅(2×6工法によるかなり分厚い断熱材を使用)であることは確かだと思います。

少なくとも、壁紙ではないという事は確かそうですし、メーカーにも亀裂の理由を正してほしいと考えておりますが、それほど心配しなくても良さそうとわかりとても安心できました。

専門の方々からたくさん、ご意見、ご回答を寄せていただき、感謝いたします。本当に、どうもありがとうございました。