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[17402]透湿防水シートのない家で雨漏れ

質問者:かわ / 最新の回答・ご意見者:福地 脩悦 / 回答・ご意見数:2件
カテゴリ:工事ミス・トラブル / 2020年05月22日 11:01

雨漏れ(外壁から)に関する相談です。
我家は、1999年(平成11年)に新築(木造2階建て、瓦葺)し、その後、1階窓(南側)の上枠と木製額縁の隙間から雨漏れがあったため2010年に全面外壁塗装(シールの打ち換えとも)を実施、現在に至ります。

先月の中頃、強風を伴った強い雨が深夜から昼頃まで降り、10年前と同じ箇所から雨漏れを起こしました。
新築及び全面外壁塗装をして頂いた工務店に相談したところ、窓枠周囲やサイディング目地シーリング(コーキング)の切れによるものであるとのことで、雨漏れ修理は、シーリングのやり直ししかありませんとのことでした。

外壁の構造を調べてみたのですが、室外側から窯業系サイディング・現場吹付けウレタン・空洞・プラスターボード・クロスです。透湿防水シートは、付けてありませんでした。
雨漏れしている窓には庇は有りません。同窓の真上の2階部分に窓が数個あります。軒は2階建てなので窓のはるか上方です。

新築当時のサイディングメーカーのカタログや標準施工法という資料を見ると、外壁通気構法とし、二次防水として透湿防水シート及び防水テープは、必ず使用することの記載がありました。

本相談サイトの以前のサイトの住宅クレーム110番に「透湿防水シートがない家で外壁にクラックが発生」という相談(平成19年(2007年)頃の相談だと思います。)があり、福地先生が回答されているのをみつけました。

その回答の中に「?通気層が付けられておりませんが、雨漏りなどが心配です。通気層の役割は断熱材の乾燥、外壁材の乾燥および外壁材から漏った雨水の除去などがあります。しかし、通気層の有無は絶対要件ではありません。何らかの方法で上記のような問題を避けられる構造になっている場合、省略できる施工法もあります?」という記載があります。

修理方法の検討のため質問させていただきます。、
?「通気層の有無は絶対要件ではなく、何らかの方法で上記のような問題を避けられる構造になっている場合、省略できる施工法」というのは、具体的にどのような構造・施工法でしょうか。我家の場合、外壁材の乾燥および外壁材から漏った雨水の除去ができません。
?透湿防水シートは、1990年代に全国的に使用するようになったと聞きました。同シートの取付けは、義務付けは無いのでしょうか。住宅メーカー又は施主まかせということなのでしょうか。
?透湿防水シートを使用しない場合の代替措置についても、義務はないのですか。

以前の相談サイトの相談と回答のアドレス
http://npo.house110.net/J110/txt2700/j2749.shtml

いつから雨漏れが継続しているのか分かりませんし、何年もたっているのではないかとも思います。柱などが壁内で腐食しているのではないかと心配です。

回答をよろしくお願いします。

これまでの回答・ご意見数2

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2020年05月23日 13:08

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
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昔は、雨漏り事象に法的責任を問う瑕疵保証がありませんでした。
それが平成21年10月1日以降に引渡しを受けた「新築住宅」には瑕疵担保責任が課させるようなりました。
本件は平成11年の新築案件なので残念ながらその瑕疵担保責任の対象外となります。

したがって法的な責任を負わせることは出来ません。
後は施工者に対して道義的責任で要請する事しかできません。
通気層の有無についての法的規制はありませんが、各メーカーがそれぞれの特性に見合った防水施工方法を仕様書に記載していると思われます。

その通りに施工して漏水の場合は、相応の保障を行うメーカーもあります。
ALCなどのコンクリートパネルなどの施工には、通気層の取り付ける余地はありません。通気層が無くとも完璧な防水シートの敷設で漏水を防止しています。

途中でリフォームを行えばその時点で新築時の施工責任を問う事は難しくなります。
本件においては経年劣化による事象である事が大きいと思われます。
施工してからの年数を考慮すると一定の費用を負担して、外部からの防水施工を施すしか方法はないと思われます。







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かわ

所在地:鳥取県
2020年05月24日 08:14

ご回答いただき、大変有り難うございます。
瑕疵担保責任を問うことはできないこと分かりました。

新築当時の資料を確認しましたが、仕様書には「防水施工方法」についての記載はありませんでした。

しかし、雨漏れする家には住み続けたくありませんので何とか改修等をしたいと思います。
今後、改修、改築を行うため、その参考としたいので、もう一度相談させていただきます。

・室外側から「窯業系サイディング・現場発泡ウレタンフォーム・空洞・プラスターボード・クロス」の外壁の場合、新築する際だと、どのように施工して「通気層に代わる機能」を作れば良いでしょうか、教えてください。

それから、
・回答していただいた内容に「外部からの防水施工を施すしか方法がない」と回答していただいたのですが、これはどのような方法でしょうか、塗装、シーリング打ち換え以外の方法が考えられればその方法を教えてください。

もう一つ、
・仕様書に断熱材は、「現場発泡ウレタンフォーム吹付 外壁絶縁下地使用の外断熱方式」と書いてあります。外断熱については分かるのですが「外壁絶縁下地使用」とは何でしょうか、教えてください。

よろしく回答をお願いします。
myph

福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2020年05月28日 14:43

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
PR:「家は創り上げ、育て続ける…

先ず新築時には室内側から通気層に変わる機能を構築する事は出来ないと思います。
サイディング外壁材は、日射遮熱や台風の暴風雨などを防護する役割を重要視しています。
本件の仕様には現場発泡ウレタン、通気層、内装材とありますが順序に対する問題はありませんが、発泡ウレタン下地材がどのように施工されているかが気になります。

外壁材の耐用年数は15年前後ですが、補修のため相当の費用を掛けて仮設足場の取り付けを行います。少し早めになりますが、外壁の張り替えをお勧めします。
外壁と通気層の構築するため16?から18?の垂木木材が付いていますが、それも撤去して防水シート(アスファルト防水シートかアクリル防水シート)に取り替えます。

外壁絶縁下地なる表現は一般的に使用しません。
その施工工務店が独自の言葉で防水シートなどを表しているのかも知れません。
外部からの防水施工では既存の外壁から丸ごと施工する「弾性防水シート塗料」があります。
いずれにしても外壁からの漏水は、開口部(窓)や庇などから浸水している場合が多く、コーキング処理だけで直らない事が多くあります。
思い切って外壁の張り替えをお勧めします。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

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