myph

[17924]抜け上がり

質問者:mio / 最新の回答・ご意見者:mio / 回答・ご意見数:3件
カテゴリ:その他 / 2020年11月17日 03:38

軟弱地盤で杭工事してます
固い層まで杭をうつ工事です
注文新築で5年経ちます
2階建て木造です
もともと少しずつ犬走りが下がって来てたのですが
熊本地震
のあと一気に2、3センチ下がり、現在6センチ下がる
状態です
少しずつ下がってます
杭工事してるため家や基礎は大丈夫ですが、
この状態を抜け上がりというとネットで知りました
心配で庭から基礎下を掘ると隙間があり、やはり6センチくらい
抜け上がり状態のようです


質問です
1、基礎下は杭だけで支えてる状態なのでしょうか
2、その状態で今度震度5、6の地震がきても耐えれるのでしょうか
3、今後もずっと下がっていくのでしょうか
4、下がっていった場合どのような対処すれば耐震保てるのでしょうか

心配で夜も眠れずこうして色々調べたりしています
どうぞよろしくお願い致します

これまでの回答・ご意見数3

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2020年11月17日 10:02

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
PR:「家は創り上げ、育て続ける…

地下の中は誰もが充分に掌握出来ている訳ではありません。
それでも周辺の住宅環境や過去の周辺状態からある程度の情報は得られると思われます。
本件の「抜け上がり」は、事象が発生して気付いたものと思われます。

現在行っている杭打ち補強と云うのがもっとも効果的です。
既存の家の周辺に杭を打ち打ち込みますが、地盤の摩擦力を向上させます。
つまり杭を打つことで地盤の密度を高くするのが目的です。
地盤密度が高くなると「抜け上がり」要因の隙間や空洞も埋まります。

既存建築物に影響を与えないところまで摩擦杭を打ち込むべきと思います。
地盤沈下の防止効果もあり、地震なのにも強い地盤となります。
myph

mio

所在地:長崎県
2020年11月17日 20:07

お忙しい中ご回答ありがとうございました
周囲にも杭を打てれば一場よいのでしょうが、、、

もしそれが出来ない場合はどうしたらよいでしょうか
myph

福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2020年11月18日 10:03

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
PR:「家は創り上げ、育て続ける…

専門的な工事になりますが、「地盤ドリル」で孔をあけ、セメントミルクを流し込む地盤補強工事があります。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2020年11月18日 11:28

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

どこで検索されたのか判りませんが「抜け上がり」という言い方ははじめて知りました。おそらく「ネガティブフリクション」という現象の解説をご覧になったのだと思います。

これは、あなた様のお宅で使用している「杭」の種類、周辺地盤の地質などによって、発生するしないが変わってきますので、何とも頂いている情報だけでは判断できませんが、いづれにしても「地震時に一気に」起きるケースが多い現象ですから、元々多少沈下してた事、現在も沈下が進行している事(おそらく元々緩い地盤が地震に因ってより緩くなった)などから判断し、ご心配のネガティブフリクションでは無いと思いますよ。単なる地盤の圧密沈下ではないでしょうか。

1、基礎下は杭だけで支えてる状態なのでしょうか

「はい、そうです」と言えば不安になるかもしれませんが、計算上の理屈はそうなります。現在「家や基礎は大丈夫です」との事ですから、その理屈通り、計算通りの結果で良かったね、、、という事です。例えで言えば、車で危険な目にあったけど、ちゃんとブレーキが効いて止まったよね。ブレーキが効いて良かったね。。。という事です。きっと、周辺のお宅の中には地盤補強無く、建物が不同沈下した家もあるでしょう。あなた様の車はブレーキがちゃんと効いたけど、隣りの車はブレーキがついてなくて、事故になっちゃってるよね。。という事ですね。

おそらく福地さんはこのケースを想定して、判りやすくおっしゃっているのかと思います。

肝心なのは「家が傾いているかどうか」です。仮に大きく傾斜が発生しているようであれば、今後の処置も含めて仔細の検討が必要になりますし、症状や周辺地盤に合わせて補正の工法は多々あります。ただ工事費は通常の住宅レベルで数百万円単位になろうかと思います。


2、その状態で今度震度5、6の地震がきても耐えれるのでしょうか

「それは判りません」と言うのが正直なところですが、先だっての地震で頑張れて「家や基礎は大丈夫です」との事ですから、必要以上にご心配になる事は無いと思います。今後、数十年お住まいになるのであれば、基礎・杭の心配より、建物そのものの経年劣化による耐震性低下の方がリスクは高いと思います。

3、今後もずっと下がっていくのでしょうか

圧密沈下は進行します。いつかは間違いなく止まるのですが、それがいつかは、地盤のサンプリング等行って推測計算するしかありません。ただ止まったとしても「〇年後」「〇十年後」の単位で、それも「ある程度確率の高い推測」でしかありません。

4、下がっていった場合どのような対処すれば耐震保てるのでしょうか

単なる地盤の沈下で建物が不同沈下していない、、、という前提ですと、一番の不都合は玄関先などの段差でしょうか。。このあたりは、土を持ってきて加えるしかないかと思いますが、福地さんのおっしゃる通り、周辺地盤も含めての改良工法は多々あります。また、基礎直下に空隙の出来ている可能性もあります。ただ、基礎直下の空隙に関しては、杭を使用している建物のほぼ全てで大なり小なり発生しています。その補正には福地さんのおっしゃる通りの注入工法など考えられます。

ただ、、、杭を使用している建物では、外から見えないだけで、どんな建物でも空隙は発症する事象で、その為の「ブレーキ」であり、「ブレーキ」が効いているからこそ止まるのです(傾かない)。

色々と申し上げましたが、今後あなた様が何年お住まいになるつもりなのか、あなた様の不安の程度、必要となる費用、等々を天秤にかけてお考えになられるのが宜しいと思いますし、いづれにしても「杭基礎(支持杭)で現在不同沈下を起こしていない」事を前提に申し上げていますで、そうじゃない、、、という事であれば、地盤に詳しい方に「調査」していただく事をお勧めします。

個人的な見解を申し上げると、、、2、3年前の札幌の液状化被害で丸っと数mも杭が露出するような現場を見ましたが、不幸中の幸いで、「ブレーキが効き」建物は崩壊せずにいました。怖い思いをされたとは思いますし、今後、色々と難儀もあろうかと思いますが、生命の安全には支障なかったようです。杭・基礎がブレーキとして効く限り、心配すべきは上部構造の安全性と思っています。上部構造が崩壊すると確実に生命に危険を及ぼします。
myph

mio

所在地:長崎県
2020年11月19日 17:27

お忙しい中ご回答ありがとうございました
おかげさまで不安が少し減りました
本当にありがとうございました
家も基礎も今は大丈夫です
犬走りも下がってはおりますがまだ不都合は起きていません
確かに2回の熊本地震の揺れでも耐えてくれた家です
これを機に自分なりに色々調べましたがきちんと建てられた家だなと
感じました
今後も何があるかわかりませんが心配ばかりせずに生きていこうと思いました
北海道も本当に大変だったのですね
自分だけではないのですね
頑張っていこうと思います
先生方もお体大事にされてください
ありがとうございました

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