myph

[18850]基礎工事、被りゼロで鉄筋露出、水平打ち継ぎ部の強度低下対策、縦筋長さ不足

質問者:もり / 最新の回答・ご意見者:もり / 回答・ご意見数:2件
カテゴリ:工事ミス・トラブル / 2021年08月06日 11:01

ベースコン打設後、立ち上がりコン用の型枠設置後に色々と問題が発覚し、工務店なりの対処がなされ工事が進み現在は基礎工事が完了した段階にあります。

しかし、問題への対処において懸念事項がありましたのでその対処の妥当性について相談させてください。

問題発覚時の状況
?ベースコン段差部の鉄筋に型枠を当てており、かぶりゼロで施工、仕上がりで鉄筋が露出していました。場所は玄関とオープンガレージの境界で引き戸が入る部分です。工務店はサッシが入るから大丈夫と言っていましたが、オープンガレージなのでサッシ下に水が侵入することもありますし、かぶりゼロでは大気と湿気で錆が発生するので対処を求めました。

?トイレ、キッチンなどの塩ビ配管がベタ基礎内に埋め込まれて外に顔を出しています。その塩ビ配管が捨てコンに対して被りゼロで設置されていました。また、ベタ基礎内鉄筋に結束線で縛り付けられて全ての「塩ビ管と鉄筋」「給水管と鉄筋」の被りは0mmです。

?ベースコン段差部分に立ち上がりコン型枠を設置しており、立ち上り部に水設計外の平打ち継ぎ部が多くできていました。水平打ち継ぎ部の強度は一体ものと比べて大きく低下するとともに、縦筋は立ち上がりコンの中で極端に偏った位置にありました。詳しく説明すると、段差上段には縦筋があるものの被りは20mmしかなく、段差下段には縦筋がなく、被りがかなり広く取られていました。

?ベースコンが打たれた段階で、耐力壁となる部分の縦筋10本以上の長さが足りていないことが発覚しました。

対処状況
??止水材ナルファルトAで塩ビ管周り、給水ホース周りを止水して根本的に対処する。ということでしたが、メーカーである成瀬化学に問い合わせるとナルファルトAは接着剤であり耐水性を担保したものではありませんでした。土に接する部分については耐水性のアスファルトを施工したと聞きましたが、詳細は未確認です。基礎内部については現在もナルファルトAでの対処にとどまっています。
鉄筋露出部とナルファルト施工後の写真を添付します(1,2枚目)。
給水ホースとナルファルトの接着性は悪く既に剥がれてしまっています。
そもそも不適切な用途で施工されたナルファルトや、今後の追加の処置をどう要求すればいいのかわからない状態です。
そもそもに基礎内で塩ビ管や給水管と鉄筋の間に被りを取らなければいけないというのは、べき論なのでしょうか?それとも基準があるのでしょうか。

?無筋部分である段差下段に差し金アンカーを追加して基礎を太らせて被りを確保してもらいました。水平打ち継ぎ部にはジョイントエースを塗布するからチッピングは不要と言われましたが、ジョイントエースの標準施工手順書を確認して剪段応力がかかるところにはチッピングが必要と指摘して対処していただきました。ただし、工務店の判断で接着剤劣化による問題発生を避けるために水平打ち継ぎ部にチッピング後セメントを塗ってコンクリート打設されました。この対処は妥当かなと考えております。

?縦筋に結束線で鉄筋を追加し長さを出していました。これで基礎強度が確保されるのでしょうか。

以上の問題に対して工務店は念書を書くということですが、その念書には何を求めたら良いのでしょうか。
よろしくお願いします。

写真がうまく添付できませんでした。

これまでの回答・ご意見数2

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2021年08月10日 13:04

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

色々と状況のご説明頂いていますが、ご質問は3つのようですので、その点にだけお答えします。

>基礎内で塩ビ管や給水管と鉄筋の間に被りを取らなければいけないというのは、べき論なのでしょうか?それとも基準があるのでしょうか。

規準としては、スリーブなどでは守らなくていいよ。。という緩和基準は無いと私は認識していますので、被りは必要なのでしょう。ただ、それを守るために行う様々な事柄から発生するリスクと、被りを取れなかった(取らなかった)場合に発生するリスクのどちらのリスクが大きいのかは冷静に判断する必要があろうかと思います。

>縦筋に結束線で鉄筋を追加し長さを出していました。これで基礎強度が確保されるのでしょうか。

継ぎ手が確保されていれば問題無いと思います。構造計算の実務者の立場から言えば、木造住宅の基礎の縦筋はさほど重要なファクターではありません。私の感覚は、横筋(上端、下端の主筋)を組むためには一応あったほうがいいよね。。程度です。

>工務店は念書を書くということですが、その念書には何を求めたら良いのでしょうか。

おそらく、はすさんの方が、工務店の社長さんより、技術的にお詳しいのではないでしょうか。多分、工務店の社長さんも、はすさんの理詰めの質問や指示に耐え切れなくなった、、というのが本音でしょう。
あまり過大な要求をされない方がいいのかな?と思いますよ。
また、あまり微に入り細に入り、はすさんが指示をされると、仮に何か不具合が発生した時に「あなたがおっしゃる通りにしただけです」と開き直られる可能性もあります。つまり責任の範囲を、はすさん自ら自分の方へ拡げているようにも感じました。

myph

もり

所在地:富山県
2021年08月12日 11:47

ご回答いただきありがとうございます。
スリーブについて、建築基準法では被りを設ける対象になるものの、実態としては設計者の判断で変わりうるのが現状、ということかなと理解しました。

基礎にかかる引張荷重を担うのは横筋ということでしょうか。縦筋はその支え、納得しました。

基礎というのはあとからできることや点検できる部分が限られてくるのではと思い慎重になっております。常に過剰な要求に発展させたくないとも考えております。ご忠告を胸に、工務店の念書を待とうと思います。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2021年08月12日 18:03

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

お名前を間違えていたようです。申し訳ありません。

>基礎にかかる引張荷重を担うのは横筋ということでしょうか。

正確には、主筋(横筋の一番上と下)が曲げ負担をし、その他の格子状にタテヨコに入っている鉄筋はせん断補強筋といいます。基礎ですから引っ張り荷重は無いですね。ベタ基礎か布基礎かでも、色々状況は変わりますが、「補強筋」の名の通り、極端なお話は、鉄筋さえ組み立てられれば(実際は無理ですが)格子状の鉄筋は無くても計算上は成り立つ可能性があります。設計者によって、色々な意見はあろうかと思いますが、私はその程度と考えています。

ですから、仮にスリーブによる被りが0で、格子状の鉄筋の一部が錆で破断したという、ほぼあり得ない極限設定をしたところで、もしかして無くてもいい鉄筋がいっぱい入っていて、そのうちの1本が破断している程度だよね。。。という感じで、被りを取るために妙な細工や補修をする方が、あるいはお気づきの通り工務店さんとの余計な摩擦の発生の方が、リスクが大と思います。

もりさんは、論理的・合理的なお考えが出来る方とお見受けしましたので、ご理解いただけると思います。

工務店の社長さんも、こうして理屈が説明できると、もりさんも要らぬ心配はしなくていいのですけどね。。
myph

もり

所在地:富山県
2021年09月05日 20:49

補足説明をいただきありがとうございます。
名前は変えました、ややこしくしてすみません(><)
なるほど、主筋とせん断補強筋、イメージができました。
鉄筋が破断して強度がおちることよりも、鉄筋が錆びて膨張し、
コンクリートに亀裂が入る懸念に対するかぶり厚さだと理解しております。

その後、上棟日から18日間基礎内が水浸しのまま、長雨に打たれ続けた土台がカビだらけになりました。
また相談を出しますので見ていただけると幸いです。
この度は、ご助言いただきありがとうございました。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者