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[20213]基礎抗とベタ基礎の関係性

質問者:SAMMY / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:1件
カテゴリ:構造・建材 / 2023年06月09日 23:12

先日こちらに相談をさせて頂き、とても分かりやすい例えを用いてご説明頂きました。その話に関連してもう少し相談をさせて頂きたく投稿させて頂きました。
以下は先日の投稿内容の一部で施工会社とのやり取りになります。

床下に亀裂を発見した為、施工会社に連絡をし確認をしてもらい、後日調査会社に詳しく調査して頂きました。
調査結果としては
・目視等により基礎外周部に幅0.3ミリ以上のひび割れ2箇所、幅0.5ミリ以上のひび割れ1箇所、基礎床下側(中通り、耐圧盤)に幅0.3ミリ以上のひび割れ20箇所、幅0.5ミリ以上のひび割れ16箇所(最大幅は1.3ミリ)が確認されました。(目視出来る範囲のみ)
・シュッミットハンマー調査を行い設計基準強度は充足している。
・建物レベル測定調査を行い認められた傾きは、住宅品質確保促進法に定められた基準内の為、構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性は低い。
と言う事でした。
施工会社はこの結果を瑕疵保険検査会社に検証を依頼し、その結果、上記調査会社の調査結果同様に、構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性は低いとの報告を受け取りました。
それらを元に施工会社は基礎の是正は必要無く、基礎外周部の亀裂については施工時に実施した塗膜仕上げを行うと通知して来ました。

ここまでが前回投稿した内容です。実際にはこの他にもやり取りがありました。調査報告書は素人が見ても内容の全てを理解出来るとも限らない為、調査当日に調査会社から直接説明をして貰いたいとお願いしましたが、無視されました。施工会社からの通知後再度調査会社からの説明をお願いしましたが、納得しないなら紛争処理機関へ相談したらどうかと言うびっくりする返答が来ました。これでは原因も分からない状態で瑕疵の存在する可能性が低いとされても安心して住み続ける事は出来ません。
その後、色々な形で情報を集めていった中で、亀裂の原因に辿り着けるかもしれないと思う話を頂きました。基礎工事に長年携わっている方からの話になるのですが、これ程の亀裂が築浅の家での発生は聞いた事がないと言う事でした。その後のやり取りで地盤改良工事をしていないかと質問されました。私の家は地盤改良した上でベタ基礎を施しています。この方の見立てではあるのですが、地盤改良によって埋められた基礎抗は点でベタ基礎を支える事になります。家は均等な重量バランスではありません。階段やキッチンで言えばシンク、食器棚、冷蔵庫等重量物があります。逆にリビングは空間があります。それぞれの基礎抗は異なる荷重が加わっています。平時であれば全く問題ありませんが、地震が起きると家が右に傾きより大きな重量が右側にかかります。左に傾いた場合も然りです。普段から大きな荷重がかかっている基礎抗に更に重量が加わる場合があります。基礎抗は強固なので問題ありませんが、基礎の場合は更に重量が加わった事で強固な基礎抗と家に挟まれ耐えきれず亀裂が発生したのでは無いかと言う事です。その可能性として、亀裂の発生箇所が一部に固まっていないか、亀裂の発生箇所の上には重量物が無いか等確認されました。正に指摘されている通りでした。

そこで相談になります。
・この方の見立てに関して知識のある方からのご意見を頂きたいと考えています。
何かちょっとした事でも構いません。よろしくお願い致します。


これまでの回答・ご意見数1

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2023年06月10日 08:10

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

SAMMYさんのイメージされている構造力学的な前提が、そもそも我々構造設計実務者の前提とは大きく異なっています。

・基礎工事に長年携わっている方が仰っているのは、耐圧盤にかかる杭反力若しくは地反力を想定しているのかな?と想像しますが、耐圧盤の鉄筋が普通レベルに配筋されていれば、直接的なクラックの原因とは考えにくいです。仮に鉄筋が不足しているのであれば、相当に特徴的、規則的なクラックの入り方をしますので、その方もすぐにお判りになるのではないでしょうか。

・そもそも、基礎のクラックとは因果関係無いと思いますが、SAMMYさんの地震動のイメージが我々の設定とは全く異なっています。おそらくSAMMYさんは、船のローリングのような動きを想定されているようですが、我々の前提は、地震は水平振動、基礎は地盤に固定(と仮定)され、上部構造(木造部分)だけが水平振動により振り子のような動きをする、、、という考え方を取ります。よって、基礎のクラックは地震動とは直接的な因果関係は無かろうという推論をします。この前提に疑義をお持ちなのであれば、全くお話が噛み合わなくなります。

・また、これも基礎のクラックとは因果関係無いと思いますが、家具などの荷重偏在も、基礎においては原則無視します。無論、ピアノや金庫、大量の書籍など著しく重たいものの設置場所が事前に判れば、「木造の床部分」に影響が及ばないように計算はしますが、基礎に関しては、建物全体で考えた場合、多少の偏在は無視できるとしています。子供がバスの右側に座ろうが、左側に座ろうが、走行性能にほぼ関係ないよね、ましてやサーキットでレースする訳じゃないんだから、、という事です。仰っている階段、シンク、冷蔵庫や食器棚は無視できる範囲です。家具偏在とクラックの因果関係は、子供が右側に座ったから右側のタイヤが荷重によってパンクした。。。というのと同程度に飛躍した推論かと。

>この方の見立てに関して知識のある方からのご意見を頂きたいと考えています。

クラックの原因に関しては、現場も見ておりませんので判りませんが、少なくとも「この方」は経験則は豊富かも知れませんが、系統だった構造計算の知識は無いのだろうなぁ、、と、失礼ながら推測します。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者