難しいですね。

「隙間がある」という点でいえば、もっと上手い大工、もっともっと上手い大工、がやればスキマが小さくなるかも知れません。あとは納め方（どんな材料をどのように付けるか付けないか）という視点でこういった上手い下手を軽減させることもできます。が、メリットでメリットはあります。

１枚目の写真は曲がり階段が斜めに内側中央の柱に刺さっていく部分で、比較的大工工事の中では苦手な、うまく収めることの難しい職人がいることも事実です。大工に限らずです。このお写真では白い見切り剤を取り付けていてそれが隙間の原因になっていますが、四角いものを斜めの部分に当てるのである意味仕方のない部分もあります。「木を斜めに削ってピッタリの形に作ってスキマなくくっつける」というのは本来、大工の腕の見せ所ですが最近の建材はそう言った腕の試される部分を誰でも平均的な仕上がりになるような工夫がされていて腕が必要になる場面が減っています。また、最近の建材は表面を色のついたシートで覆っている形がほとんどのためけずれません。この部分は私は見切り材を付けずにクロスで巻き込んで納める方が多いと思いますが、それはそれでクロス職人の腕が試されます。どっちでやらなければいけないというルールはないので難しいところです。

２枚目は、階段外側の部分かと思いますが、こちらもさまざまな納め方があります。ささら板（側板）納めにするとこういうような巾木を付ける必要がなくなります。今回はささらなしで踏み板と壁クロスを巾木で見切っています。この場合、階段踏み板の段鼻部を欠き込んだ巾木もあると思うのですがこれでも多少隙間は出ます。今回はそういった部材を使わずに通常のクッション付き巾木を使っていますので欠き込みもしておらず、階段と見切り材に囲われた部分にクロスを貼るのがおかしいと思ったのか化粧板をはめ込んでくれています。それが隙間があいちゃってますね。板を剥がしてクロスを貼ってもらった方が綺麗かもしれませんね。あまり見ない納めですが。

どちらも私とは違った考えの納めですが、こうしないといけないという決まりはない以上「うちはいつもこうしてます」と言われればそうなってしまいます。単純に隙間がみっともなくて気になるんでどうにかしてもらえないでしょうか？とお願いしてみては。

気に入ってない部分を相談するのは全然常識の範囲だと思いますよ。ただそれぞれ会社の考えもありますから、それが言った通りになって当たり前ではないかもしれません。それがその会社のやり方で一歩も譲れませんとなれば有償工事としてなら対応してもらえるかもしれませんし。