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[351]壁の中の施工について

質問者:こんどる / 最新の回答・ご意見者:こんどる / 回答・ご意見数:2件
カテゴリ:構造・建材 / 2010年08月27日 13:02

昨年、家を新築しました。設計監理を委託した設計事務所よりいただいた工事中の写真を見て、「こんなやり方でいいの?」ということがあったので質問させていただきます。
家は木造在来で室内側より、ボード・断熱材(ロックウール)・構造用面材・胴縁による通気層・外壁はモルタル下地の上に吹付塗装となっています。

充填されている断熱材について
換気扇などの吸排気孔といった貫通部やスペース的に断熱材を切って充填しなければならい箇所については、切り口を封じずにナイロンの中の断熱材がむきだしのままとなっています。
この施工方法に問題はないのでしょうか。
この状態では、ロックウール自体が吸湿して断熱性能が低下したり、いずれは壁内が腐ってしまうのではないかという不安があるのですが、大丈夫なのでしょうか。

通気層について
図面では構造用面材の上に防水紙となっており、見積にもモルタル下地の防水紙とは別に透湿防水紙が壁面積に相当する量が見込まれています。しかし実際には、モルタル下地として防水紙は使われていますが構造用面材の上に透湿防水紙なく、そのまま胴縁が付けられています。
必要としながらも意図的に透湿防水紙を施工していないと思われるのですが、
(1)工法として、面材の上には透湿防水紙は必要ないなのでしょうか。
(2)黙っているのは理不尽なので何らかの形で実態を認識させたいのですが、今後の付き合いも念頭に置きながらどういう風に話を持っていくのが好ましいのでしょうか。

よろしくお願いします。

これまでの回答・ご意見数2

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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東野 雅司

ヒガシノデザイン一級建築士事務所
2010年08月28日 18:06

所在地:北海道札幌市北区北36条西3丁目2-35-401
URL:http://homepage3.nifty.com/hi_design/
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完成引渡し後なので対処の難しい問題ですね。
まず、気密性能を左右する室内側の防湿シートは換気口や窓廻りはテーピングで気密施工する必要があります。
また、コンセントやスイッチも気密ボックスや気密部材で気密性能を確保する必要があります。
この様な配慮を行なっても尚、2階床の取り合いなどで気密性能にバラツキが出るのが現状です。
気密性能については、完成後でも気密テストで数値として確認できます。
ご心配されている、壁内の結露による断熱性能の低下は完全な気密施工に比べると影響が無いとは言えません、腐りについては外部の通気層が機能している場合には、それほど心配は無いと思います。
しかし、透湿防水シートが施工されていない様なので外壁側から水がしみ込んだ場合に心配です。
モルタルに吹き付け塗装仕上げという事ですが、塗装と窓や換気口のシーリングの防水性能が維持出来ている間は通気層に漏水しないと思います。
しかし、経年変化に因る防水性能が低下した場合は透湿防水シートが無い分リスクがあるので、定期的なメンテナンスを心掛ける必要があります。
ご質問の部分は壁内部の事なので改修には多額の費用が発生すると思います。
気密施工については、絶対にこの様に施工しなくてはならないという決まりも無いので、書面で性能を明記していない限り諦めるしかないと思います。
しかし、設計に盛り込まれた透湿防水シートを施主に説明せずに中止したのは問題があります。
監理していただいた設計事務所には、施工内容を説明していただくしか無いと思いますが、事を荒立てずに建物のメンテナンスに協力していただいた方が良いとは思います。
勿論、設計内容と違う透湿防水シートの未施工については係争の対称に成ると思います。
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こんどる

所在地:兵庫県
2010年09月06日 18:47

アドバイスいただき、参考になりました。ありがとうございます。
以下、質問ばかりして申し訳ございませんが、お答えできる範囲で結構ですのでよろしくお願いします。

>経年変化に因る防水性能が低下した場合は透湿防水シートが無い分リスクがあるので、定期的なメンテナンスを心掛ける必要があります。
○定期的なメンテナンスとは具体的に、モルタルの割れ、シール部の劣化(浮き・痩せ)以外にどういった事に注意すればよろしいでしょうか。
○経年変化等を考慮すると、構造用面材の上に透湿防水紙を貼るのが一般的な施工方法なのでしょうか。

>設計に盛り込まれた透湿防水シートを施主に説明せずに中止したのは問題があります。
施主に対して説明の義務がある、ということでしょうか。建築士法か何かに規定されているのでしょうか。

>設計内容と違う透湿防水シートの未施工については係争の対称に成ると思います。
相談する場合は、どういったところを尋ねればいいのでしょうか。

よろしくお願い致します。
myph

東野 雅司

ヒガシノデザイン一級建築士事務所
2010年09月07日 20:30

所在地:北海道札幌市北区北36条西3丁目2-35-401
URL:http://homepage3.nifty.com/hi_design/
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ご質問の件、わかる範囲でお答えしたいと思います。

吹付塗装やコーキングは仕様や環境にも拠りますが、5年から7年でメンテナンスが必要に成ります。
塗装面はモルタル下地の防水紙もあるので、そのまま通気層には、しみ込まないと思います。
しかし、モルタルに染み込んだ雨水が窓廻りや換気口から通気層までしみ込む可能性はあります。
意外と、忘れがちですがインターホンや外部照明器具の電気配線の引き込みも防水処理する必要があります。
この様に、窓廻りや換気口のからの水の浸入を考慮すると、通気層に透湿防水シートによる最終防水ラインの施工が必要だと私は考えています。

建築士法では工事完了時に主要な材料や工事が設計図のとおりであることを確認し工事監理報告書をもって、建て主に報告する必要があります。
しかし、透湿防水シートがこの部分に該当するかは不明です。
また、四会連合協定の建築設計・監理等業務委託契約約款には、この様な場合の検討方法と施主への承認や報告について明記されています。
約款が添付されていなくても、設計図書や仕様書や見積書を元に工事契約を行っているのですから、契約内容と異なる施工は「瑕疵」に該当すると思います。
法律的な、相談については地方自治体で相談日をもうけていると思います。

あまり、お役に立た無いかも知れませんが少しでも参考に成れば幸いです。
myph

こんどる

所在地:兵庫県
2010年09月14日 12:19

大変参考になっています。
ありがとうございました。

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