「色即是空」
「花の色は　うつりにけりな　いたづらに　わが身世にふる　ながめせしまに」
ということでして,塗装の綺麗な色を保つのは,現実には難しいということですね。
塗料で優れているのは自動車用塗料ですが,かなり高価になりまして,それでも,年数が経つと色あせすることが多いです。
そして,自動車用塗料はコストが掛かるので,家に使われることはありません。
長年,美観の変わらないものを希望されるのでしたら,外壁としてレンガを積み上げるか,あるいはタイル仕上げにされることですね。
バビロンのイシュタル門は表面がタイルで仕上げられていますが,数千年経っても美しさを損なっていませんので,大したものです。
費用はかなりかかりますが,現実にレンガを積んでいる家や,湿式タイル,あるいは乾式タイルで仕上げておられる家は時々見掛けますが,なかなか立派なものです。
率直に申し上げて,サイディングの塗装仕上げは,ほぼ,十年ごとに塗り替えが必要ですし,色あせは仕方がないとお考え下さい。

よしよしさんの期待が裏切られたということでご同情申し上げます。
色あせは色の種類によってもかなりの差がありますので,お宅の色に付いては分かりませんが,良心的な業者であれば,この色は褪色が早いですよなどと教えてくれると良かったのですが,その点が十分でなかったということでしょうかね。
しかし,法律的なことは良く分かりませんが,恐らく,褪色に付いてはクレームの対象には成りにくいのではないでしょうか。
スーパーに買い物に行きますと,皆さん,商品の日付を見たり,肉の色を見たりと,必死に品定めをしておられます。(私もそうですが。)
数百円の買い物でも真剣になりますので,数千万円の買い物に付いては,数年掛けて,もっと真剣に勉強してからでも良いと私は考えています。
例えば,どういう部材が本当に耐久性があるかとかは,書店に行けば様々な資料を見付けることができます。
良心的な業者もたくさんおられますが，現実には,そうでない業者も手広く仕事をてしておられるのがこの業界です。
なので,このサイトも,とても意義ある存在になっているのだろうと思います。
よしよしさんは,今回,褪色の件で業者の一端を垣間見られたわけですが,本当は住宅に取って,一番大切な,断熱や気密,そして換気といった点がないがしろにされている住宅がなんと多いことでしょうか。
結局の所,ユーザーの不勉強に付け込んで,大きな顔をしている業者が跋扈しているわけですから,もう少し,皆で勉強して,変なものを選択しなければ,業界の質は向上すると私は考えています。
この点は,他人や法律に頼っていては恐らくダメではないかと思います。