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[544]南側に高層マンション建設

質問者:管理組合 / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:1件
カテゴリ:その他 / 2010年10月03日 00:31

商業地域で南側に20F高層マンション計画が持ち上がり、日影・プライバシー侵害・眺望権の侵害が発生します。この場合の日影被害補償や建築計画の変更要求はできますか?訴訟した場合の判例はありますあか?
近隣は10Fが一般的でこちらのマンションは10Fで30年以上周囲に障害となる建物が無く、日当たりが良く眺望も申し分無く平穏に暮らしていましたが南東と南側に2つの建設計画が起こり、一方は古い建物の解体撤去が終わり今にも建設が始まる状況です。20F計画も6ケ月後位に着工の予定でそれぞれ住民説明会があり、日影補償の要求をしましたが商業地域なので対応しない回答が来ています。建築基準法では商業地域では日影規制が無いので補償されない方向の様ですが実際問題として高層建築物が建った場合、当方の日影・眺望障害・プライバシー侵害によりマンション資産価格の下落が想定されますがこの補償はされないのでしょうか?
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これまでの回答・ご意見数1

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2010年10月05日 09:57

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

私は通常の業務として、「建てる側」におります。その意味で中立な立場ではありませんので、そのあたり、まずはお含みおきください。

商業地域は「住む」前提で法的性格づけをされた地域ではありません。
よって日影規制が除外されます。これは建築基準法で定められている事です。当然、確認申請などの手続きを踏んでいますので、建物を建てる事にあたり全く違法性はありません。ですから、積極的に補償に応じる義務もありません。

プライバシーに関して、窓先1mのところに相手方の窓が出来るわけではないと思います。こちらの建物から境界線まで、そしてその境界線から相手方の建物まで、、合わせると、そこそこの距離になると思われます。その数値が、6mですとかの数字ですと、これは通常、道路向かいに建物が出来ているのと同じであり、特に著しくプライバシーが侵害されるとは思えません。その程度の距離がNGであれば、商業地域に限らず、日本中道路を挟んで向かいに建物がある限り、後発で建物が作れなくなります。

眺望に関しては、それにより特に資産を形成するような眺望(別荘地において富士山が見える、、、など)で無い限り、眺望権を主張するのは難しいのかな?と思います。

>マンション資産価格の下落

確かに、資産価値は下がるかもしれませんが、そもそも「商業地域」である事により、「上がった価値」もあるはずです。ですから、商業地域におけるリスクだけを都合よく主張されるのはいかがなものかと思います。


と、、、、、作る側からは、このような言い分になってしまいます。
日本中で同様のお話は発生しています。何か特殊な事情が無い限り、なかなか「補償」は難しいと思いますよ。かなり強硬に費用も時間もかけて反対運動が行われれば、建てる事を諦める・・・・のはよく聞きますが、つまり、、、それだけです。建たなかったのですから、それで良かったんでしょ、、、と、当然、補償はありません。

作る側は少なくとも数億円以上を投資して行う事業です。補償を行い「損」をしてまで、事業は行いません。

これ以上のお話は、弁護士さんの領分になりますし、判例も山盛りありますが、余程、性根をすえてかからなければ、何も得られないまま、終わってしまいますよ。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者