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[7208]柱が宙に浮いている

質問者:kinako / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:6件
カテゴリ:工事ミス・トラブル / 2013年07月18日 23:55

現在、木造2階建て新築住宅を建設中、上棟したのですが、
構造上、明らかなミスと思われる箇所がありました。

柱の下に基礎がない、柱が宙に浮いている状態の
箇所が2箇所ありました。(添付写真を参照して下さい)

基礎を施工する際に長さを間違えたのかと思っていたら、
設計の基礎伏図がそうなっていたようです。
軸組図の方は、柱の下に土台、土台の下に基礎と
描かれているのですが、基礎伏図はどうしてだか間違えていて、
そのまま施工されてしまったようです。

設計と設計監理は個人の建築設計事務所
施工は別会社の工務店です。

本日、この柱に関して、設計事務所から
監理報告書が届きました。
(添付資料を参照して下さい)

・柱下に基礎増し打ち補強(D10筋)
・ケミカルアンカー2ヶ所
で補強するとの事なのですが、
この方法で大丈夫なのでしょうか?

柱は土台の上にあるのが通常と思われます。
土台に柱が乗ってない状態に
なっていますが大丈夫なのでしょうか?


お忙しいところ恐縮ですが、
ご教授をお願いできたら幸いです。

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kinako

所在地:東京都
2013年07月18日 23:58

添付資料を追加します。
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kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 00:06

ファイル追加
画像 »

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kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 13:22

基礎伏図、軸組図を追加します。


<NPO住宅110番より>
相談者の申し出により、図面を削除いたしました。
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kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 19:48

基礎伏図、軸組図を追加します。
画像 »


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kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 15:13

栃木様

ご回答ありがとうございます。
今回のミスに関して悪意があるものとは思っていません。
ですが、本来行われるはずだった工法と比べると
強度が劣っているのでしょうから補強には万全を期したいのです。


基礎に乗っていない柱2本には、筋交いが取り付きます。
最初の質問に、基礎伏図と軸組図を追加で添付しましたので、
ご参照して頂き、再度ご検討をお願いできないでしょうか?



コンクリートの斫りについては
設計担当者から回答を下記にご提示させて頂きます。
   
   →基礎コンクリートの斫りについては、今回の補強に関しては
    必要ないと考えています。コンクリートを斫ると周囲のコンクリ
    にダメージがあるでしょうし、前メールでの力の流れを考えると
    ケミカルアンカーによる一体化で十分と判断して増し打ち方法を
    提示いたしました。
    また問題があった場合の対処方法としてご提示したアラミド繊維
    による補強は無筋コンクリートを有筋コンクリート同等の強度に
    高める強固なものなので、問題があった場合でもコンクリ斫り
    よりもアラミド繊維補強のほうが効果が高いと思います。




また、設計担当者からの回答から、
素人考えかもしれませんが、

 柱を土台下まで延ばした方が構造的に強いのでしたら、
 柱小口から雨水や湿気などの水分を吸い込んで
 しまうわないように小口処理をして、
 コンクリートの雨水や湿気などが、入らなくなった時点で、
 コンクリートスラブまで延びている柱に交換して
 頂く方法はいかがでしょうか?

という提案をさせていただいでおります。


これだけの資料で判断は難しいと思われますが、
どの方法が最善かご教示をお願いできたら幸いです。

これまでの回答・ご意見数6

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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福地 脩悦

株式会社 福地建装 / HQ住宅研究所 ファース本部
2013年07月19日 09:59

所在地:北海道北斗市中野通324
URL:http://www.fas-21.com/
PR:「家は創り上げ、育て続ける…

明らかに施工ミス、あるいは管理ミスと云える事案です。
本来、柱は土台に載るのが通常です。
しかし、横に寝かした土台は集中荷重には必ずしも強くありません。
場合によっては、基礎に直接荷重を掛ける設計を行うこともあります。

本件の場合がそのケースかは判断できませんが、肝心の基礎部分が欠落していては何の意味もありません。
当然、しっかりとした補強工事が必須です。
それも、単にコンクリートを抱かせただけでなく、基礎部分のコンクリートを斫って鉄筋をだし、補強部分の鉄筋と緊結する必要があります。

尚、本事案は、瑕疵担保責任の対象となり、この基礎工事や補習工事の不具合が要因で構造体に後日問題が発生した場合、設計者、施工者に法的な責任を負わせることが出来ます。
案件の写真やレポートをメモリーしておくべきでしょう。
しかしながら、この部分以外の施工状態は極めて良好で、丁寧な施工を行っているように伺えます。
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kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 12:29

福地様、竹沢様
ご回答ありがとうございます。

設計事務所の設計担当にしていた
柱について質問の回答が届きました。



? 設計の基礎伏図は、柱が基礎に乗っていません。
   軸組図は、柱が基礎に乗っています。
   どちらが正しかったのでしょうか?

  →軸組図が正です。
   寝室入り口は引き違い戸があり、両サイドの柱は引き違い戸の
   戸当たりとなり室内に露出します。寝室床は基礎立ち上がりよりも低いので
   見え掛り的には両サイドの柱はコンクリートスラブまで延びていた方が
   よいだろう、との考えから基礎伏図を作成したときは柱下には
   基礎立ち上がりを設けず柱を伸ばしていました。
   その後、寝室の床はコンクリート直仕上げなので、見え掛りを
   理由に柱を伸ばすとしたら柱をコンクリートスラブに
   直接乗せなくてはいけない。
   するとコンクリートの湿気や雨水などを柱小口から
   吸い込んでしまうので、やはり普通に柱下まで立ち上がり
   設けるほうが後々よいだろうと考えを改め柱下まで
   基礎立ち上がりを設けることとしました。
   ですので軸組み図が正です。

? 基礎の施工をするにあたり、施工図を作成されていると思われますが、
   その施工図作成の時点で、基礎に柱が乗らない状態を
   気づけなかったのでしょうか?

   →私の作成した基礎伏図は施工図同等の細かな寸法まで記入しているので
    施工図は作成していません。
    現場監理の時に柱下に基礎立ち上がりが無いことに
    気づけばよかったのですが、見落としてしまいました。

? 柱の下に土台が設けられていない状態ですが大丈夫なのでしょうか?

  →土台の端に柱が乗っている状態の場合、柱に上部からの力が加わると
   土台が沈み(柱も沈む)ます。ですので今回のように柱を土台下まで
   伸ばした方が構造的に強いです。という理由から、検査機関やフラット35
   の中間検査でもOKになります。
   ○○様邸ではホールダウン金物(柱の引き抜き防止金物)を5箇所設けて
   いますが。寝室入り口両サイドの柱はホールダウン金物が必要な引き抜き力
   が発生しないので基礎と直接緊結する必要はありません。

? ただし書きで、柱に基礎を緊結した場合と書かれていますが、
   今回の柱が、この、ただし書きの状態にあてはまるのでしたら、
   柱と増し打ちし補強をした基礎の緊結はどのように行われるのでしょうか?

  →?でご説明した通り、施工例のただし書きにはあてはまりません。
   土台を伸ばして土台に柱を乗せた状態、今回のように土台下まで柱を伸ばした
   状態、両方とも基礎との緊結は土台のアンカーボルトのみです。ですので
   基礎との一体化度(緊結度)はまったく同じです。
   (土台端の場合はという意味)
   また土台を伸ばしてしまうと土台の小口が室内に
   現われてしまい美しくないです。

? 設計監理、現場管理の体制に問題はなかったのでしょうか?

  →現場監理で私が気づけばよかったのですが、
    発見できずどうもすみませんでした。

? 将来、構造的に問題が出た場合の対処方法を教えて下さい。

  →今回の2本の柱下の基礎立ち上がりを増し打ちした場合、一番問題となるのは
   増し打ち部分が剥がれる事です。地震時などにこの2本の柱にどのような力が
   加わるかというと鉛直加重(上からの力)だけです。
   引き抜き力は土台のアンカーボルトにかかるので柱下の増し打ち部に
   引き抜き力は発生しません。コンクリートは圧縮力に極めて強く、
   引っ張り力には弱いという特性があります。
   増し打ち部に加わる力は真上からの力だけなので、増し打ち部が
   剥がれる可能性は低いことが分かります。
   万が一増し打ち部が剥がれた場合は、基礎補強に使われるアラミド繊維で
   既存部と増し打ち部を接着・一体化させるよう対処いたします。




この回答のコンクリートを抱かせるのみの基礎補強で
本当に大丈夫なのでしょうか?
お手数ですが、ご回答をお願いいたします。
myph

竹沢 正弘

瀬尾建設工業 株式会社
2013年07月19日 10:15

所在地:北海道羊蹄山の麓・倶知安町
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 福地さんの的確な回答に、さらに・・・・ということでもないのですが。

 土台と柱の取り合いですが、土台の上に、柱にほぞを作って、乗せる。方法と、
この写真のように、土台の方にほぞ、あるいは、あり落としにして、柱が土台のよこに取り付く。方法があります。
 
 問題の柱は、後者の納まりですので、どう転んでも、下に基礎がなければいけません。早急な対策が必要ですし、福地さんの言われる、コンクリートをはつり、きちんとした施工が必要と、思われます。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2013年07月19日 13:15

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
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ミスはミスとして、現場では大なり小なり有り得る事です。

回答書を拝読しましたが、非常に誠意的にお答えいただいていると思いますし、技術的、あるいは経緯に関して、特に悪意をもって、、という事は感じられません。

多分、現場に、設計意図が上手く伝わっていなかったのでしょうね。。


打ち増しで対応しても、筋交いなどの取り付く柱でなければ、回答書の通りで、大きな問題は無いと思いますよ。


ただ、「不信感」を抱かせた、、という点で、私は少々、「過剰」と思いますし、工学的には実質あまり意味のある事とは思えませんが、「最初から」アラミド繊維で補強して貰ってはいかがでしょうか?
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2013年07月19日 17:17

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
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図面に設計者の名前が載っています。。

ルールですから、名前を削除していただけますか?

その後にお答えします
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2013年07月19日 19:27

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

スジカイの取り付く柱であれば、間違いなく引き抜きは発生します。
これは、計算方法の違いによるもので、多分、設計の方は「N値法」というどちらかと言えば簡便な方法なのだと思います。詳細計算を行う「許容応力度計算」というやり方で計算すると「微々たる」ものでも引き抜きは、発生します。

これに対しては、対応できる金物がありますから、それで、土台と柱を留め付けるなどの対応をしていただいた方がいいかもしれませんね。

基礎に関しては、私も、設計者の方と同じ判断です。

>柱小口から雨水や湿気などの水分を吸い込んで  しまうわないように小口処理をして、

これに関しては防水の具体の方法が思い浮かびません。
基本、防水材(撥水剤ではありません)はコンクリートに対応するもので、木に対しての湿気や水分の含浸を止める、防水材を私は存じません。冗談や嫌味ではなく、柱の足元をビニール袋でくるんでしまった方が、まだ、現実的で効果があるような気がします。ただ、、それでは、ご納得いただけませんよね。。

基礎に掛かるのは、上部からの力だけですので、極端なお話は「無筋」でも大丈夫です。既存のコンクリートを壊しても何も良い事は無いと思いますよ。

既存のコンクリートからアンカーを取るのは、あくまでも「気休め」的なお話で、それほど力学的意味があるとは思えません。

ただ、kinakoさんの不安を取り除くために、、これもまた、あまり意味があるとは思えませんが、「問題があった場合」ではなく「最初から」アラミド繊維などで、補強していただいたら?と申し上げました。
現実的に、打ち増しをすると言っても、上手く打ちきれないでしょうから、その補強という意味もあります。。


myph

kinako

所在地:東京都
2013年07月19日 20:25

栃木様
ご回答ありがとうございます。
軸組図、基礎伏図は交換しました。
申し訳ありませんでした。



柱の交換について、
設計担当者からの回答を下記に提示します。

 →上棟のときに柱を交換できるかどうかも検討しました。
   寝室から見て向かって左側の柱は2階梁までの菅柱なので交換可能です。
   問題は向かって右の柱で、この柱は上部木組み部分に梁の小口が出て
   こないよう(美しい木組みとなるように)通し柱にしています。
   通し柱を切断して1階部分の柱だけを交換するのは工事的にも
   構造的にも危険です。
   向かって右側の柱については浮いている部分だけ、高さ30cm程度
   の柱を入れて平板金物で一体化させるという方法でも、構造的には
   十分安全です。

   実は、柱の交換(右は柱は下部のみ挿入)のほうが、基礎増し打ちよりも
   工事費は安いのです。たぶん基礎増し打ちよりも1/10くらいで工事
   できると思います。屋根防水紙が完成した後であれば柱下部小口からの
   水の吸い込みも対処可能です。
   構造強度も基礎増し打ちと柱の交換は同程度あると推測できます。

   構造強度が同じで工事費も安いのに柱交換ではなく基礎増し打ちを
   ご提案したのは、おそらく・・・さんは不安だろうから基礎立ち上がり
   の上に柱が載るような是正のほうが安心するだろうという私の判断
   によります。




上記、回答に対して、基礎増し打ちと柱の交換、
どちらがよいのか判断できなかったので、
 
 どちらも、筋交いの力伝達を含めた、
 視覚的にも数字的にも安全だと分かる
 資料の作成をお願いできないでしょうか?

とお願いをしました。
下記は設計担当者からの回答です。


  →上記の資料作成については、視覚・数学的に安全と分かる資料
    の作成方法を思いつきません。
    筋交いの仕様(材種・大きさ・固定方法)がまったく同じで、
    柱の仕様もまったく同じ。
    コンクリート基礎に直接伝わるのも同じなので
    構造強度が同等と判断できるのです。




筋交いがあったとしても加わる力が同じなのは理解できるのですが、
基礎に伝わる力は、素材が
柱〜コンクリ増し打ち補強〜基礎
柱〜基礎
と、違っても同じという事でしょうか?
ですが、これを突き詰める意味はあまりないのかもしれませんね。



栃木さんのおっしゃるとおり、不安を取り除くために、
引き抜き力が微々たるものでも、土台と柱を金物で留めて、
基礎を増し打ち補強する場合は、最初からアラミド繊維で
補強をして頂こうと思っています。
お忙しい中、ご回答をして頂きましてありがとうございました。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2013年07月20日 10:23

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

良かったです。。(^_^)

>資料作成については、視覚・数学的に安全と分かる資料
    の作成方法を思いつきません。
    筋交いの仕様(材種・大きさ・固定方法)がまったく同じで、
    柱の仕様もまったく同じ。
    コンクリート基礎に直接伝わるのも同じなので
    構造強度が同等と判断できるのです。

厳密な計算をすれば、異なります。。が、構造計算上は、本当に小さな数字で、多分、実務計算上は四捨五入すればなくなってしまう程度の差です。「だからどうのなの?」というレベルです。


>筋交いがあったとしても加わる力が同じなのは理解できるのですが、
基礎に伝わる力は、素材が
柱〜コンクリ増し打ち補強〜基礎
柱〜基礎
と、違っても同じという事でしょうか?

木は「上からの力(圧縮応力度と言います)」には、住宅レベルであれば充分安全な材料です。柱が横からの力で「折れる」のはありえますが「潰れる」のは見たことがありません。コンクリート(無筋)は、更に強い材料です。

そもそもの設計と違う、、、という事が不安の引き金になったのかと思いますが、本当に誠意的にお答えになっている設計者さんと思います。引き続き、いろいろ忌憚なくご相談なさってください。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者