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[8223]大量の釘穴と耐力について

質問者:長野の新築さん / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:2件
カテゴリ:構造・建材 / 2014年03月15日 13:06

新築中です。壁の下地に構造用合板を使い、耐力をとる工法です。しかし、合板の施工に不備がありかなりの部分を張り替えることになりました。
?張り替えにあたり、一度打ち込んだ釘を抜くことによる柱、土台などの損傷による強度の低下は心配しなくて良いでしょうか?
?再度張り替えにあたり新たに打ち付ける釘が、釘を抜いた穴に入ったり、すぐ近くに打ち込まれたりして、干渉しあい抜けやすくなってしまうといった不利益は生じないものでしょうか?構造用合板はいずれにしても同じような位置に再度施工する上、打ち付けるときは既存の釘穴を目視することはできなくなりますので完全回避は難しいのではと思っております。

張替えにより引き抜く釘はかなりの量になります。尚、張替えは構造用合板メーカーが現地視察を行い、施工不良、マニュアル逸脱箇所を指摘され、本来の性能が発揮できないとの見解を示したために行います。

施工会社は、張り替えには応じるが、柱や土台、梁等の品質劣化や再度打ち込む釘の引き抜き耐力まで言及されることは想定していなかったようで、本質問を投げかけましたが返答に困っている情けない状況です。

梁、土台、柱、間柱、全てに関わるため再度建て直しか、当該部分の取り替えを要請すべきでしょうか?
これには施工会社もかなり抵抗すると思われますが・・・。

張替えの一部写真を添付します。これは状態の良い方で、もっとあちこち乱れ打ちの状態です。釘も相当量抜かなければなりません。
画像 »

これまでの回答・ご意見数2

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2014年03月16日 05:31

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

耐力壁用合板の釘に関しては、構造計算する前提として、それぞれの持つ耐力を確定させる必要があるため、実験データーから導き出した釘のピッチ(間隔)や、止め付けの方法が定められています。また、釘頭が板にめり込んだ状態だと、耐力が落ちる事も知られてはいます。一度抜いた釘穴に再度、打ち込んだ場合、どの程度耐力低減されるかのデーターは承知していませんが、あなた様のおっしゃる通り、相当程度、落ちるであろう事は、容易に想像できます。

ですから、その基準に則すると、それはメーカーさんのおっしゃる通りの事でしかありません。

さて、さりとて、現実の現場として考えた場合、それを唯一の原因として、建て替えや、構造部材の取り換えを要求するのは、第三者から見ても、過剰要求と思いますし、仮に法的な手続きになったとしても、「過剰」と判断されるのではないでしょうか?悪戯に労力と時間を費やすだけとなってしまいます。

仮に、落ちる耐力を、20%(これもあまり根拠はありませんが、、、)と仮置きし、その上で、「建物全体」の耐力壁計算をして貰う。その上で、不足分は、筋交いで補強して貰う、あるいは新たな耐力壁を追加して貰う、、などの処置ではいかがでしょうか?

そもそものあなた様のお宅の「全体の構造計算」が余力「0「という事は考えにくいですし、個別の耐力壁の耐力を定めた規定でも、「余力」は見込んでいます。

あなた様の「不信感」「不安感」と、現実的に大丈夫かどうかに関しては、多分、相当な差があります。実際は、クラビアさんのおっしゃる通り、大丈夫とは、私も思いますが、

実際は大丈夫であろう事は理解できる。ただ、その上で経緯上、不安であるから、貼り直しに加えて、若干の補強をしてもらいたい。。。。

という、あたりが、落としどころとしては適当ではないでしょうか?

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者
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クラビア

所在地:新潟県
2014年03月15日 21:41

URL:
家づくりの想い:人に優しい家・ふところに優

写真を拝見しましたが,この程度の釘でしたら,何も派ご心配は要りません。
構造用合板による工法はとても耐震性に優れたものです。
太い柱にホゾを組む木軸工法よりもはるかに頑丈です。
この事実は中越地震,柏崎沖地震でいやというほど見てきました。
どうぞご安心下さい。
建て直しなどと無駄なことはされないで下さい。