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[871]屋根の形状 フラットの型の勾配

質問者:Korokoro / 最新の回答・ご意見者:Korokoro / 回答・ご意見数:4件
カテゴリ:工法 / 2010年11月18日 22:12

北海道旭川市で住宅を改造する予定でいます。屋根の形状はフラット型にしたいと思うのですが、
工務店は1〜2/100勾配と言いますが、瑕疵担保保険では5/100勾配が参考値となっており、トタンメーカーは3/100勾配を補償の範囲としています。どの勾配(どちらの参考値)を採用するべきなのか迷っています。
フラット型の屋根の適切な勾配を教えてください。

これまでの回答・ご意見数4

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
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竹沢 正弘

瀬尾建設工業 株式会社
2010年11月19日 11:36

所在地:北海道羊蹄山の麓・倶知安町
URL:http://www.seo-ken.co.jp/
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 あくまで私の個人の見解とことわらせていただいて、

 フラット屋根に要求される性能に、たとえの話として、
家の天井の上に、「プール」を乗せる。といえます。
水がたまっても、それが漏れれば、困るのです。
 板金の屋根で、それをやろうとすれば、常に水がある程度乗った状態よりも、少しでも、滞留しないようにさせたい。と考えるでしょう。
 また、実際に勾配がゆるければ、ゆるいほどそのリスクは増えますよね?

 他の防水(アスファルト・ウレタン・シート)等の防水であれば、その勾配の値が違っては来ますが、
正直なところ、私の経験では板金では、あまりゆるい物は、危険です。
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栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2010年11月20日 15:16

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

いろいろなところで、いろいろな基準値があって迷ってしまいますね。

お問い合わせが、いわゆる「スノーダクト」のM型屋根であれば、これは、「新築」の瑕疵担保保険では「想定していない」屋根形状という事になります。が、かといって、保証が受けられない訳ではありません。
瑕疵担保保険は全国的なもので、北海道のM型屋根はかなり、地域性の濃い形状です。5/100というのは、北海道で現実的にはほぼ行われていない勾配で、そのまんまの基準で運用すると、北海道の建物はみんな瑕疵担保保険が受けられなくなってしまいます。
基準設置当初、このあたりで、保険引き受け会社の運用に差があり、時としてトラブルがあったようです。そのあたりを踏まえて「想定していない形状」として「基準」からはとりあえず除外して運用しているようです。
これはどのこの瑕疵担保保険引き受け会社でも同じ「運用方針」になっているはずです。改修も新築に準じるとは思いますが、このあたりの私の知見は少々怪しいです。引き受け会社にご確認下さい。

M型ではなく「フラットルーフ」と呼ばれる、樋の無いスタイルであれば、5/100勾配が保証上の数値とされるのではないでしょうか?

メーカー保証の推奨値に関しては、「工法」によって異なってきてあたりまえですので、なんとも言えません。鉄板を使っているので、同じように見えるかもしれませんが、重ね合わせの方法にメーカーによって差があり、そのノウハウに基づいて保証しているので、メーカー数値に従うのが原則でしょう。工法によっては1/100でも保証するメーカーもあると思います。

原則は竹沢さんのおっしゃるとおりで、そうなると、勾配がきつければきついほど「良い」という事になりますが、実際には法的に高さ関係がきつかったり、隣地にご迷惑をかけるなどなど、検討しなければならない事は山盛りです。ましてや「改修」であれば、出来る事・出来なき事があると思います。設計者とよく話し合って下さい。

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飯田 均

屋根サポートいいだ
2010年11月20日 20:45

所在地:北海道旭川市春光4条8丁目11-13
URL:http://sites.google.com/site/yanespptiida/
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北海道の住宅でM型の屋根・フラット型の屋根ですと、通常カラートタンの平葺き材を使用して、組み合わせのハゼ部分にシール材を使い、フラット工法としています。
防水工法とは違い、水たまり部分が出来ないようにします。

屋根勾配については、屋根業者が状況によって意見は求められますが、勾配は工務店又は設計者が決めています。一般的に、M型屋根は3〜10/100、フラット屋根ですと3〜5/100が多いようです。

トタンメーカーでは施工後、材料の腐食による穴あき及び赤さびがないことを10年間保障しています。その許容勾配として3/100までを一般的としています。
ただ、住宅の構造や方向によっては、春先に雪がせり出すことがありますので、状況によっては雪止め金具の取り付け等の対策が必要です。

以上が実際に施工されている状況です。
保証上の数値となれば、栃木様の仰せの通り引き受け会社にご確認いただくしかないと思います。
板金業者として、施工保証書を出すとなれば、3/100以上で、施工仕様・施工金額も変わってきます。

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飯田 均

屋根サポートいいだ
2010年11月21日 15:51

所在地:北海道旭川市春光4条8丁目11-13
URL:http://sites.google.com/site/yanespptiida/
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追伸
施工保証書について、説明不足でしたので、誤解のないようにお話します。

業界団体に「責任施工保障制度」が有りまして、「研修を受けた者がマニュアルに沿って施工し、検査の後、既定の工事をした」という保証書が出るだけです。
「雨漏りがしない」と保証するものではなく、事故が発生した場合、施工業者又は業界団体が修復・補修するということです。

面白いことに、免責事項に〈屋根上に氷堤が形成される等により融水の自然の流れが阻害され滞留した融水が室内に侵入した場合は、対象外とする〉とあります。
フラット屋根の場合、どんなに断熱しても換気を確保しても、日照・外気温で雪が解け、氷堤が形成され融水が滞留します。

業者さんは事故が発生しないように気を使って工事に充てっていることと思いますし、PL保険〈賠償責任保険〉加入している業者さんも多いと思います。
何より、リスクの少ない方法を工務店・設計者さんと、打ち合わせしてください。

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Korokoro

所在地:北海道
2010年11月22日 18:46

たくさんのアドバイスありがとうございました。
工務店さんに話をして、安全策をとってみます。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

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