本来、基礎工事に使用するコンクリートは設計基準強度を設定して配合計画をし、その計画通りの配合で塗り交ぜられるものですので、雨の中で打設をした場合、水セメント比が変わり強度に影響はあります。ただし程度の問題です。雨水よりもコンクリートの方がはるかに比重が重いため、打設中に上から雨が降っても簡単にそれがまた均等に混ざって、強度に関わるくらいに配合が変わってしまうことは少ないと思います。まして立上りの打設となると、スラブに比べて雨の当たる表面積も少ないので、ほとんど心配ないでしょう。
仕上上、雨に打たれた部分はでこぼこして粉を吹きますが、基礎立上りの天端は写真から見ると、後日レベラーを流して仕上げておりますので(基礎立上り高さを正確にそろえるため)その仕上げ上の問題もありません。
?上部表面に全体的に白い粉が?
おそらくこのレベラーのカスではないでしょうか。枠をばらした後にきれいに掃除します。
打設から半日ほどするとすぐに表面は交換してきますので、そうするとさらに配合は変わりにくく、後は水和反応と言ってセメントと水と熱によってコンクリートは固まっていきますので、打設後に濡れていることは良いことです。日差しが強すぎて水分が蒸発し水分が不足すると強度が下がります。それでいても十分な強度が出るくらいの配合を通常はしています。冬場に冷たい雨などが当たるとセメントと水と熱のうち、熱量が足りずに強度が落ちることもありますが、凍らなければ大抵設計強度は出ます。
?側面に小さな穴状のもの?
ジャンカと言ってコンクリート打設時に混ざった空気の気泡ですが、写真を見る限りではそんな大きなジャンカは見当たらず、きれいに施工されていると思います。大きめのまん丸い穴はセパ穴と言って、枠を止める際に使用したボルトの穴です。最後はモルタルでお化粧するでしょうから心配はいらないと思います。

余談ですが、営業担当者や設計担当者が頼りない場合、工事担当がしっかりしている場合が多いですよ。現場の疑問は工事担当に聞いてみると、話すことに抵抗のない監督ならいろいろと納得できる話が聞けると思います。