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■「わーっ、かわいい」と
 決めた新築のアパートが曲者だった

 最初のアパートは交通量の多い道路に面していて、娘の咳もひどく、引っ越そうと考えていました。それでみつけたのが、すごくかわいい新築のアパート。ところが、入って1週間もすると私の体調がおかしくなったんです。まず鼻づまり。鼻の真ん中から眉間にかけて詰まる感じで、耳鼻科で蓄膿症と診断され抗生物質を飲みましたが、全然治らない。そのうち「ぜいぜい」し始め、今度は呼吸器科に行きました。
 呼吸器科ではアレルギーから心肺機能までいろいろ検査をしたのですが、なんともない。数値を見る限りは健康体だという。肺の検査をしても心肺機能は年齢よりずっと若い20歳と言われました。それでもやっぱり呼吸が苦しくて「ぜーぴー、ぜーぴー」。息をするのもやっとの感じだし、咳で苦しくて夜中じゅう眠れないんです。
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■ホルムアルデヒドが高数値
 「これじゃ、具合悪くなるわ」

 娘の担当医の渡辺先生に「先生、私なんかおかしいんです」と話したら、「最近引っ越したよね。絶対それが原因だ」と言われ、ホルムアルデヒドの濃度を調べてもらうことになりました。でも私ったら咳が出て眠れないものだから、測定日の前日も夜中じゅう窓を開け放しにしていたんです。朝9時に「そうだ、今日調べるんだった」と気づいて窓を閉め、11時に測定開始。前夜の状況を測定にきた人に話すと、数値はかなり低いだろうと言っていたんです。ところが、結果は基準値の3倍近く。「具合も悪くなるよ、この数字じゃあ」と言われました(WHOの基準値0.08ppm以下に対して0.2ppmという数値でした)。

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