現場を拝見していないので、なんとも、推測で申し訳ないのですが、原因としてはもう一つ、「製品の不具合」があるかと思います。

450角のタイルとなると国産品では珍しく（あるには、、ありますが・・）多分、輸入物ではないでしょうか？どのような経緯でそのタイルを選択されたのかは判りませんが、輸入品の場合、吸水率の関係で浴室などに向かない製品を、そうとは知らずに使っているケースがあり得ると思います。素焼きのような質感のものは釉薬がかかっておらず、また製品精度にムラがあります。また生産国の国情、輸入された経緯、、などなどから俗に言うアウトレット物はリスクが大きいです。

こんどるさんのお考えの通り、躯体の変形、下地の変形などの原因も考えられますが、文面を拝読する限り、私は「製品の不具合」である可能性が高いように思います。

あるいは、タイル同志を密着させて貼っているのではないでしょうか？表面が荒い仕上げ（岩が割れたような仕上げ）になっている場合、そのような施工することがありますが、吸水したタイルが変形を起しても、逃げが無いので、結局割れてしまうケースが多いです。

ハーフユニットバスを使われているという事は、大きくても俗に言う1620タイプだと思います。その程度の大きさであれば、できれば大きくても200角程度のタイルで切り欠きなどあまりしなくてもいいタイルを選ばれた方が良かったかもしれませんね。

そこそこ現場経験が豊かな方であれば、現場を見れば原因は判断できると思いますよ。

齋藤さんが施工者としての本音をおっしゃってくださいましたので、私は設計者としての本音を申し上げます。

こんどるさんは私の直接のお客様ではありませんし、相談者とアドバイザーという立場ですので遠慮しつつ申し上げましたが、私が担当設計者であれば、450角タイルは選択肢にすら入っていないと思います。お客様から申し出があれば、即座に「止めましょう」と申し上げると思います。齋藤さんがおっしゃっている通り、木造住宅の浴室の壁に輸入物の大判タイルを貼るのはリスクが大きすぎます。

タイルやガラスは、ある限度まで力が加わると、変形に追従せず、一気に壊れる（ヒビが入る、割れる）性質があります。構造的に充分安全な建物であっても、木造住宅である程度の変形は避けられませんので、「変形の余裕巾」の少ない大判タイルは、いろいろな意味でリスクが大きすぎます。

最近はネット販売などで、お客様が直接、商品を購入、施工者に支給し施工のみをお願いする、、というパターンがあります。その事自体は、住宅を安く作るという意味で悪い事だとは思いませんが、いろいろと問題も発生しています。推測で申し訳ありませんが、450角タイルという事で、真っ先にそのパターンかな？と思いました。

商品を売って終わりという立場での「問題無い仕様」と、不都合があった場合、最後は何らかの対応を迫られる設計者・施工者の「リスク判断」は異なります。一般的な設計者・施工者であれば、大判タイルを積極的にお勧めするという事は考え難く、私の申し上げた「どのような経緯でその商品を選択されたか判りませんが・・・」「大きくても200角程度のタイルで切り欠きなどあまりしなくてもいいタイルを選ばれた方が良かったかもしれませんね。」というのは、そのあたりの可能性を視野に入れ申し上げております。

何が原因か。。。と一つだけ工学的要因を明確に出来る。。という性質のものでは無いように思います。
仮に設計者・施工者がその商品をお勧めし、こんどるさんが使用する事を了解されたのであれば、リスクを考えなかった設計者・施工者の判断の甘さを責めざるを得ませんが、こんどるさんが積極的に選ばれた商品であれば、設計者施工者の責任だけを追うのは少々可哀相な気がします。

当該破損したタイルを取り替えても、同じタイルであれば遠からず同じ現象が発生するのは容易に想像できます。そうなると更に問題は複雑になります。原因や責任を追求する事も大事ですが、ヒビ割れに関しては、小さなタイルにする事でほぼ解消できると思いますよ。

双方、反省点を踏まえて前向きに話し合われてはいかがでしょうか？

NPO住宅110番です。
やり取りを拝見しておりました。
たいへん難しい状況になっていると思います。ですが、この場は、インターネット上のボランティアとしての枠の中での「相談」ですので、こんどるさんのおしゃるような「設計上の瑕疵等を問うことは可能でしょうか。」ということへの判断は、この場では、お答えのしようがございません。その判断には、司法的な場での判断への影響なども関わる、責任がともなってくると思われるからです。
インターネット上の相談では、現場を確認することも出来ませんので、そこまでの判断は難しい旨、ご理解ください。
そのような状況だと思われますので、このうえは、地域の建築士協会や、自治体の建築相談窓口などに相談されていただけますようにお願い申し上げます。