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■Yさんの場合
建材はF1と指定したはずが、何とキッチンはF2。
味覚は麻痺し、台所には1時間立つのがやっと
息子さんがアトピー体質で、生後4ヵ月から渡辺先生のところに通院。自宅新築の際、息子さんの症状が悪化しないよう、建材はホルムアルデヒド放散量の基準値が一番低いF1のものを使うように指定。完成後はすぐに入居せず、1ヵ月の間、土日に出かけ暖房を入れ、温度を上げて換気しました。ところが入居後、化学物質過敏症の症状が出たのは息子さんではなく、お母さん。舌一面にぶつぶつができ、味覚も麻痺。後でわかったのですが、キッチンはF2だったのです。


空気清浄器なしでは生活できない
 渡辺先生に「家にはいないように」と言われ、ちょうど連休だったので実家に避難。キッチンに空気清浄器を置き、扉を開け、内部すべてにホルマリンの放出を抑えるホルマリンストッパーを塗って出かけました。実家に戻るとウソのように1日で症状が消え、美味しくもりもり食べられました。1週間後に帰宅すると、空気清浄器のフィルターは4面とも真っ黒。キッチンに立つと多少は気持ち悪くなりますが、大丈夫。夏になっても症状がぶり返すことはありませんでした。
 もう空気清浄器なしでは生活できません。友人から勧められ、通販で買ったアメリカ製で化学物質対応のフィルターを装着しています。フィルターの交換時期を知らせるように、息子に湿疹や青い鼻水が出たり、私の気持ちが悪くなります。4層のフィルターが4面についたもので、当初は1週間でフィルターが真っ黒でしたが、最近は2ヵ月もつようになりました。他にもビタミン剤を飲んだり、半身浴をして血行をよくしたり、健康器具も使用しています。空気清浄器だけではなく、これらすべての効果なのかもしれません。


業者さんは意識変革を、建て主は知識を増やして
 ハウスメーカーはホルムアルデヒド濃度を調べると言いながら、まだ来ていません。床のワックスも「市販の樹脂ワックスしか塗れません」の一点張り。私が自然素材のものを現物支給しました。業者さんの意識が変わらないと、化学物質過敏症はなくならないと思います。また、これから家を建てる方は化学物質過敏症についての知識を増やしてください。そうすれば尽くす手もあるのですから。

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