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プランニングと設計

1. 化学物質対策について十分に知識を持っていて、各工程で施主側が積極的に参加していくことに協力的な設計者を選ぶこと

2. 施主側の化学物質への感受性や既往症のほかにも、普段の生活習慣などを十分に伝えること

3. デザインや使い勝手だけでなく、換気計画や日照時間を考慮した上で間取や窓の位置を計画すること

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 化学物質対策の3つの基本を押さえるには、設計に取りかかる前の段階にすべての鍵が隠されていると言っても過言ではありません。
 ご自身が建築に関するお仕事をしていたり、その趣旨に賛同して協力してくれる専門家が近くに多くるのなら、設計プランも自分ですることができます。しかし、このように恵まれた条件はなかなかそろいませんから、注文住宅を建てる時には化学物質に対する知識や経験が豊富な設計(施工)者に依頼することが大切です。依頼先を選ぶ際には、実際に設計(施工)された住宅を訪ねて施主に感想を聞くのも非常に有効な情報です。
 設計者が決まったら、施主の化学物質への感受性を含めた住宅設計への意向について、十分に理解してもらいましょう。そもそも住宅設計は間取図の上で平面的な部屋割りを考えることではなく、その空間で何人の人間がどんな生活をするのかということと、周辺の立地環境やその土地の気象条件も考え合わせて多面的な視点からの計画を必要とします。特に化学物質対策を考慮した設計の場合は、前ページの「優先取組物質の室内濃度の特性」をふまえて次の点に注意が必要です。
 注文住宅の新築以外に、建売住宅やマンションの購入の際にもこれらの注意が払われた設計かどうかを現地でしっかり確認し、販売業者にも十分な説明を求めましょう。

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温度が上がると放散量が増加する化学物質の特性から、室内の温度管理の他、窓の大きさや位置の検討、日照角度に合わせた庇の設置、敷地の南・西側への植樹などによって夏期の室内への日射を調整する。
 
換気量が増えると優先取組物質の濃度が低くなる特性から、住人側の生活習慣(外出頻度や、換気に対する習慣、生活時間帯など)や、敷地や自然環境などの条件も考え合わせた上で十分な換気量を計画的に確保する。
 
上記の換気計画に合わせ、家屋全体が能率良く換気できるように部屋の配置や間仕切り部材の選択(ガラリ付きのドアを使用したり、間仕切り壁に通風口を設けるなど)を工夫する。
 

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